一筆入魂

フリーライター/編集者 山下久猛のブログ

2010
03/21
日記

草の実アカデミー「放浪記者だから見えてくるものがある」吉岡逸夫さん講演会に行ってきた

今日は草の実アカデミー主催の、異端の新聞記者、吉岡逸夫さんのお話を聞きに行ってきました。

※詳細はこちら

吉岡さんは5年前くらいに「魂の仕事人」でインタビューさせてもらった人なんですが、数ある仕事人の中でもかなり俺的に響いた人なんですよ。

というか、俺のライター・編集者として生きる指針となる言葉をくれた人と言っても過言ではないのです。

それはこの2つ。
・普遍的な情報を発したい
・人にとって「栄養」となる情報を発したい

ちょっち長いけど下記引用

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報道にもいろいろあるわけだ。週刊誌やワイドショーで大きく取り上げるスキャンダルなんかは、いうなれば「ビール」や「ウイスキー」と一緒。アルコールと刺激で酔わせるわけだ。その方が視聴率が取れたり、たくさん売れたりするから。ところが人間にとって本当に必要なのは食物なんだよ。そっちの方が重要なんだよ。人間って栄養があって初めて動くわけでしょ。だから社会も同じで、「アルコールで酔わして」ばかりじゃダメになると思うんだ。

じゃあ社会にとって「栄養」になるものは何か? それが普遍的な情報だと思うんだよ。歴史に残る情報っていうか。アルコールじゃないんだよ。決して。たくさん売れたとか、数字が取れたとか、そうじゃなくて本当に必要なこと。人類とか社会にとって栄養になる、「役に立つ」でもいいけど、それを発見して伝えたいと思ってる。その情報は、オレがいたから確実に記録されて後世まで残った、みたいになれば最高だよね。それを目指してるんだよ。

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講演会が終わったあとの呑み会で、吉岡さんに
「吉岡さんにインタビューさせてもらった後で、この言葉でほんとにそうだなと思って、それ以降俺のライターとしての指針になってるんですよ!」
と言うと、
「んーーーそれは悪いことをしたね」
だってwww

吉岡さんらしい。

吉岡さん、4年半ぶりに会っても全然変わってなくて、ゆるーい、行き当たりバッチリな方でした。

呑み会の席で、あのインタビュー、反響がものすごかったんだよと言われてちょっちうれしかったっす。


以下、講演で心に残った言葉
・ジャーナリストとは、事実を伝える人のこと。善悪の判断は読者にゆだねる
・火事場の最前列にいて、後ろ方の見えない人に、どんだけ燃えてるのかとか、状況を伝える人、それがジャーナリスト
・取材前の下調べは逆によくない方向に作用することもある
・自分には使命感もないし、主義・主張もない。ただ、事実を知りたいだけ
・メディアの報道と自分の目で見たことが違うと、それは違うといいたくなる
・サラリーマンとしてはどこまでやったら会社をクビになるか。その見極めが大事
・事実を追求するはずのカメラマンがウソ突いちゃいかんだろ

などなど、多々ありましたが、一番俺の心に刺さったのは、
「僕はアマチュアの視点をもったプロでありたい」という一言。

この一言はほんとに深いですよ。

またまた吉岡さんにいい言葉をいただきました。
ごっつぁんでした!
あのときから全然変わってなくてうれしかったです。

こういう記者が増えたら日本の新聞はもっとおもしろくなると思うんだけどなあ。

つーか、東京新聞の記者はほんとにおもしろい人が多い。
まさに異端の集合体。


その他、呑み会では予想以上におもしろい人に出会えてすげー楽しかったっす!

もちろん一筆入魂ブログのインタビューの申込もしてきました。

やっぱどんなに忙しくても、時間を作って、ほんとに自分の興味のあるイベントに行くべきやね。と心底思いました。

只今公私共に絶賛充実中!

んーやっぱ人っておもしろい!


■「魂の仕事人」吉岡逸夫さんインタビュー(全4回)

4年ぶりに読み返してるんすけど
今読んでもおもしろい!
さすが吉岡さん! 普遍的なおもしろさ!


■本日購入した本
吉岡さんいわく、「ノンフィクションの限界に挑んで、ちょい越えた作品」。この裏話もめちゃめちゃおもしろかったなぁ。
 


●草の実アカデミー主宰のノンフィクションライターの林克明さんの作品(共著)。まさにタイムリーな一冊。


どっちも読むのが超楽しみっす。
早くガンダムユニコーン読み終えなきゃ。


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