「私家版・魂の仕事人」第1回サトシンさんインタビューの途中ですが、サトシンさんが「今、オレはうんこについて熱く語りたいんだ!」というので、話を聞いてきました。
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うんこ!誕生秘話
サトシン 昨年(2009年)の12月26日に『うんこ!』を出した、いや、ほんとのうんこじゃなくて絵本ね、を出してからかなり状況が変わってきました。
──『うんこ!』すげえ売れてるみたいっすね。
サトシン そうですね〜、おかげさまで。発売後1週間ちょっとで重版決定の連絡をいただき、1カ月で3刷まで決まりました。
──部数的にはどのくらい売れてるんですか?
サトシン 詳しい数字はいえないんですが、児童書としてはかなりいい感じで売れてるみたいです。絵を描いてもらった絵本作家の西村さんの作品の中で一番売れてる絵本がウン万部くらい出てるそうなんですが、西村さんによれば、『うんこ!』はそれに比べても売れるスピードが全然速いらしくて、僕自身、周りの評判を聞いても確かな手応えを感じています。これはこのまま、愛され続け、ずっと売れていく本になるのでは?将来的にはウン十万部超えも夢ではなかったりして?
西村さんには「『うんこ!』はサトシンさんの代表作になるでしょう。僕の代表作にもなりますよ」てなことを言っていただきました。それもこれも、これからの動き次第ですけど、出したばかりのこの時期にそんな話ができるってのはやっぱり、うれしいことですよね。
──「代表作はうんこ!」(笑)。かっこいいですねえ。僕も読ませてもらいましたが、ほんとおもしろいっすよね。ダジャレが満載で。
サトシン 子供が好きなものといったらうんことダジャレですからね。
──このふたつがくっついているんだから最強ですよね。そもそも『うんこ!』を出そうと思った動機ってなんだったんですか?
サトシン 僕は今、全国各地で講演・ワークショップをしたり、園や小学校などでフィールドワーク的に「おてて絵本」のお話採取を行ったりしてまして、手元には1400を超える「おてて絵本ストーリー」が集まっています。そんな中、圧倒的に多く出てくる人気ダントツのキャラクターこそが「うんこ」なんです。
こどもたちにとって「うんこ」ってのは、ちょっと情けないながらもユーモラスで、できれば避けたいながらも気になる存在。こどもたちにとって「うんこ」話は、ドカーンと笑えてスカッとする、心底楽しいお話のようなんです。
で、そんなたくさんの「うんこ話」を聞いてるうちに、こどもたちに負けない楽しい「うんこ話」をつくりたい!と、僕の作家魂も燃えまして、「うんこ絵本が読みたいか〜?」「読みた〜い!」てなことで、たくさんの小さなお友だちに期待され、そんじゃつくっか! と考えたのが、『うんこ!』というわけです。
「うんこ」の絵本はいっぱいあるけど、科学本、しつけ本ばかりで、こどもたちのお話同様、「うんこ」を真正面からとらえ、純粋に笑える楽しいお話ってのは見当たらなかった。それも、企画としてイケるんじゃないかなと思った大きな理由ですね。目指すのは直球ストレートのおもしろうんこ話! そしたらついでに、「うんこ」同様、こどもの大好きなダジャレもバンバン投入してみっか! と、考えるにつけ、書くにつけ、ノリノリのうちに仕上げることができました。
──なるほど〜。そもそもは「おてて絵本」から始まったんですね。
うんこに目をそむけると大惨事に
サトシン それとね。うんこっていうか排泄物って「クサいものにはフタ」的にみんな嫌うけど、非常に大事なものなんですよ。まず、うんこを見れば体調がわかる。いいうんこをするためにはバランスのとれた食事や正しい生活習慣が必要なわけで、うんこによっては食べすぎだとか、野菜が不足してるとか、ストレスたまってるとか、運動不足かな、とかもわかる。アウトプット(脱糞)があって初めてインプット(食事)ができる、ということも含め、健康のバロメーターにもなる。それに子供のうんこをちゃんと見てあげられることで子供への愛情が育まれることもあるんですよね。
例えば、多くの父親は、うんこから目を背けるわけですよ。そういう人は本当に多い。おむつの交換も、粗相の始末も、全部カミサン任せで子供の排泄周りのことは一切見ない。
──まあうんこ、くさいっすからね。
サトシン でも本当は小さい子供と関わる中では、くさいとか「うんこはパス」とかって言ってらんないんですよ。
──サトシンさんが主夫をやってたときって、うんこの処理とかに抵抗はなかったんですか?
サトシン ちーとも。だって常に目の前にあるからね。トム・クランシーの小説にもあったでしょ、「今、そこにあるうんこ」。
──それって『今そこにある危機』ですね。
サトシン まあ似たようなもんでしょ。とにかくうんこは出せば始末はしなきゃだし、落ちりゃ拾わなきゃなんないし。しかも子供は知恵がついてくるとうんこを隠蔽しようともするしね。
──なんすか、隠蔽って!
サトシン うちの子供が1歳半とか2歳くらいのときかな、うんこをもらしちゃって、そのもらしたうんこを押入れのふとんの間に隠して大惨事になったことがあったんですよ。
──うわあ! そりゃ確かに大惨事だ! なんでお子さんはそんなことをしたんですか?
サトシン 恥ずかしいからかな? 怒られると思ったからかな? とにかく、子供ながらに「このままじゃいかん!」と。それが逆に大惨事につながるってことも考えずにね。でも赤子に毛が生えたような子供を怒ってもしょうがないでしょ。当然親が処理せざるをえないんだけど、だからね、子供のうんこをくさいとか汚いとか言ってらんないわけ。うんこの処理は日常茶飯事だから。でもね、こういう世話を通じて、子供への愛情が強くなったりするというのも多分にあるわけですよ。でも最初から目を背けていてはそういうことも一切ないでしょ。
──確かにそうですね。
サトシン うんこはくさい、汚いものだからなるべく触れたくないと。そういうお父さんは、まあ多いんだけど、最近はお母さんの中にもそういう人が増えているんだって。だから、うんこについてもっと普通に、オープンにしゃべれるような世の中に変えていくことも大事だなとも思いましたね。そういうことを、お説教やお勉強じゃなくて、楽しく語るってことが大事だなと。
──なるほど。そういう意味では絵本ってうってつけですね。
サトシン あともうひとつの視点としては、今の世の中って汚いものは隠して、きれいなものとか美しいものばかりを見よう、見せようとするじゃないですか。でも実際の世の中はきれいなものばかりじゃなくて、汚いものもある。そもそも陰と陽があってこの世界は成立しているわけですよね。純粋培養の中では、逞しさは得られないってこともあるな。
そういう意味では、うんこってのは生理として必ずあるべきものだし、もっとちゃんと、語りやすい状況にしていかねばならないだろうと。その第一歩を『うんこ!』という絵本でやろうと。なんだか壮大だなあ。ふざけているようで大切なテーマもしっかり内包しているのが、この本なんです。
なかなか出せなかったうんこ!
──『うんこ!』は世の中を変える的な壮大なビジョンの元に生まれたとは驚きです。でもこの企画、よく版元がOK出しましたね。
サトシン ヤマちゃん、よくぞ聞いてくれました! 実はさ、この企画、なかなか通らなかったのよ。そもそもは、これまでうんこに関するこういう絵本がなかったのね。さっきも言ったけど、うんこ本ってしつけか科学本かどっちかなんですよ。いくつかの出版社に企画をもってってプレゼンしても、どこも「確かにこれは子供には喜ばれるけど、お母さんは絶対買わないでしょう。おもしろいんだけどこれは難しいですねえ」って、あちこちで却下されたわけ。
でも「いや、そうじゃないんだ。僕はこれまで"おてて絵本"とかで書店でのストアライブやワークショップや講演などで数多くのお母さんと接してきて、そんな中でこの『うんこ!』の企画もお試し読みでぶつけたりしてきたけど、ばっちりウケて、喜んでくれて、大切さも感じてくれるわけ。「子供と一緒に楽しみたいです!」って言ってくれたりして、こういううんこの絵本が出たら絶対買ってくれるってわかってたわけ。うんこから食育とか健康を考えることは大事だし、お父さんも啓蒙できる。だからお母さんは躊躇なく買うんだと」と力説したところ、楽しさに響いた版元の編集者が...文溪堂さんなんだけどね、出てきてくれて、じゃあ社内の企画会議にかけてみますということになったんです。
──あと、タイトルもすごいっすよね。『うんこ!』なんていう超ストレートなタイトル、よく通りましたね。
サトシン またまたヤマちゃん、いいこと聞いてくれちゃうね、コレ! 直球ストレートなうんこ本にしたかったので、企画上のタイトルはそのものズバリ「うんこ」だったんです。でも編集さんに「さすがにそれはちょっと」と言われ、しばらくタイトルはペンディングになってたのね。で、しばらくして、「編集会議でタイトル案を考えてみました」って言うわけ。何? と聞いたら、「うんこうんこ」はどうでしょう?って。
──わはは!
サトシン ちょっと、「キャンディキャンディ」じゃないんだからさ! 「プリンセスプリンセス」でも「デュランデュラン」でもないんだよこれは! こっちはうんこ絵本の代表作にしたいってのに、それじゃおマヌな感じが漂い過ぎでしょ。
でも、一方で、そのものズバリの「うんこ」はもう使われていることも判明して(宮西達也さん作 すずき出版)。それじゃ逆に、もっとズドーン!と、これ以上ないくらい王道なタイトルにしちゃえーい!ってことでビックリマークをつけて、「もうこれです! 絶対これです! これしかありません!」って説得してつけたのが「うんこ!」だったわけ。こうやってつけておけば、うんこ本が語られる際、まあ外されることはないでしょ?というのも説得トークでしたね。
──さすがプレゼン上手! だけど、よくその先の出版企画会議で通りましたね。企画会議って上司とか編集だけじゃなくて営業とかいろんな人がいるじゃないですか。さらに社のお偉いさんが首を立てに振らないと出版できませんよね。そういう人たちがよく許可したなと。
サトシン そこは担当編集さんが頑張ってくれたようです。会社の上層部は躊躇したなんてことも聞いてますが、編集サイドとして頑張ってプッシュしてくれたみたい。企画自体はおもしろがってビャーッと書いていったので、大した苦労はなかったんだ、これ。
だからね、うんこ企画を通すためのプレゼン、そこが一番たいへんだったんだな。でも出してみたら1週間で重版でしょ。ほーらね、言ったとおりでしょ! みたいな。
──それって絵本の世界では異例みたいっすよね。
サトシン そうそう。あらためて世の中には『うんこ!』のような絵本が求められていたんだなあと再認識している次第です。
で、この『うんこ!』を出したことでまた新たな展開が始まったんですよ。
(緊急うんこインタビュー後編に続く)
[インタビュー日:2010年2月2日 於:ルノアール新宿歌舞町店]
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さて、突然ですがクイズです。
我々はこのインタビューで何回「うんこ!」と叫んだでしょうか。
そして『うんこ!」を出したことで始まった新たな展開とは・・・?
■詳しくは「緊急うんこインタビュー後編」をチェキラ!
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サトシン 昨年(2009年)の12月26日に『うんこ!』を出した、いや、ほんとのうんこじゃなくて絵本ね、を出してからかなり状況が変わってきました。
──『うんこ!』すげえ売れてるみたいっすね。
サトシン そうですね〜、おかげさまで。発売後1週間ちょっとで重版決定の連絡をいただき、1カ月で3刷まで決まりました。
──部数的にはどのくらい売れてるんですか?
サトシン 詳しい数字はいえないんですが、児童書としてはかなりいい感じで売れてるみたいです。絵を描いてもらった絵本作家の西村さんの作品の中で一番売れてる絵本がウン万部くらい出てるそうなんですが、西村さんによれば、『うんこ!』はそれに比べても売れるスピードが全然速いらしくて、僕自身、周りの評判を聞いても確かな手応えを感じています。これはこのまま、愛され続け、ずっと売れていく本になるのでは?将来的にはウン十万部超えも夢ではなかったりして?
西村さんには「『うんこ!』はサトシンさんの代表作になるでしょう。僕の代表作にもなりますよ」てなことを言っていただきました。それもこれも、これからの動き次第ですけど、出したばかりのこの時期にそんな話ができるってのはやっぱり、うれしいことですよね。
──「代表作はうんこ!」(笑)。かっこいいですねえ。僕も読ませてもらいましたが、ほんとおもしろいっすよね。ダジャレが満載で。
サトシン 子供が好きなものといったらうんことダジャレですからね。
──このふたつがくっついているんだから最強ですよね。そもそも『うんこ!』を出そうと思った動機ってなんだったんですか?
サトシン 僕は今、全国各地で講演・ワークショップをしたり、園や小学校などでフィールドワーク的に「おてて絵本」のお話採取を行ったりしてまして、手元には1400を超える「おてて絵本ストーリー」が集まっています。そんな中、圧倒的に多く出てくる人気ダントツのキャラクターこそが「うんこ」なんです。
こどもたちにとって「うんこ」ってのは、ちょっと情けないながらもユーモラスで、できれば避けたいながらも気になる存在。こどもたちにとって「うんこ」話は、ドカーンと笑えてスカッとする、心底楽しいお話のようなんです。

「うんこ」の絵本はいっぱいあるけど、科学本、しつけ本ばかりで、こどもたちのお話同様、「うんこ」を真正面からとらえ、純粋に笑える楽しいお話ってのは見当たらなかった。それも、企画としてイケるんじゃないかなと思った大きな理由ですね。目指すのは直球ストレートのおもしろうんこ話! そしたらついでに、「うんこ」同様、こどもの大好きなダジャレもバンバン投入してみっか! と、考えるにつけ、書くにつけ、ノリノリのうちに仕上げることができました。
──なるほど〜。そもそもは「おてて絵本」から始まったんですね。
うんこに目をそむけると大惨事に
サトシン それとね。うんこっていうか排泄物って「クサいものにはフタ」的にみんな嫌うけど、非常に大事なものなんですよ。まず、うんこを見れば体調がわかる。いいうんこをするためにはバランスのとれた食事や正しい生活習慣が必要なわけで、うんこによっては食べすぎだとか、野菜が不足してるとか、ストレスたまってるとか、運動不足かな、とかもわかる。アウトプット(脱糞)があって初めてインプット(食事)ができる、ということも含め、健康のバロメーターにもなる。それに子供のうんこをちゃんと見てあげられることで子供への愛情が育まれることもあるんですよね。
例えば、多くの父親は、うんこから目を背けるわけですよ。そういう人は本当に多い。おむつの交換も、粗相の始末も、全部カミサン任せで子供の排泄周りのことは一切見ない。
──まあうんこ、くさいっすからね。
サトシン でも本当は小さい子供と関わる中では、くさいとか「うんこはパス」とかって言ってらんないんですよ。
──サトシンさんが主夫をやってたときって、うんこの処理とかに抵抗はなかったんですか?
サトシン ちーとも。だって常に目の前にあるからね。トム・クランシーの小説にもあったでしょ、「今、そこにあるうんこ」。
──それって『今そこにある危機』ですね。
サトシン まあ似たようなもんでしょ。とにかくうんこは出せば始末はしなきゃだし、落ちりゃ拾わなきゃなんないし。しかも子供は知恵がついてくるとうんこを隠蔽しようともするしね。
──なんすか、隠蔽って!
サトシン うちの子供が1歳半とか2歳くらいのときかな、うんこをもらしちゃって、そのもらしたうんこを押入れのふとんの間に隠して大惨事になったことがあったんですよ。
──うわあ! そりゃ確かに大惨事だ! なんでお子さんはそんなことをしたんですか?
サトシン 恥ずかしいからかな? 怒られると思ったからかな? とにかく、子供ながらに「このままじゃいかん!」と。それが逆に大惨事につながるってことも考えずにね。でも赤子に毛が生えたような子供を怒ってもしょうがないでしょ。当然親が処理せざるをえないんだけど、だからね、子供のうんこをくさいとか汚いとか言ってらんないわけ。うんこの処理は日常茶飯事だから。でもね、こういう世話を通じて、子供への愛情が強くなったりするというのも多分にあるわけですよ。でも最初から目を背けていてはそういうことも一切ないでしょ。
──確かにそうですね。

──なるほど。そういう意味では絵本ってうってつけですね。
サトシン あともうひとつの視点としては、今の世の中って汚いものは隠して、きれいなものとか美しいものばかりを見よう、見せようとするじゃないですか。でも実際の世の中はきれいなものばかりじゃなくて、汚いものもある。そもそも陰と陽があってこの世界は成立しているわけですよね。純粋培養の中では、逞しさは得られないってこともあるな。
そういう意味では、うんこってのは生理として必ずあるべきものだし、もっとちゃんと、語りやすい状況にしていかねばならないだろうと。その第一歩を『うんこ!』という絵本でやろうと。なんだか壮大だなあ。ふざけているようで大切なテーマもしっかり内包しているのが、この本なんです。
なかなか出せなかったうんこ!
──『うんこ!』は世の中を変える的な壮大なビジョンの元に生まれたとは驚きです。でもこの企画、よく版元がOK出しましたね。
サトシン ヤマちゃん、よくぞ聞いてくれました! 実はさ、この企画、なかなか通らなかったのよ。そもそもは、これまでうんこに関するこういう絵本がなかったのね。さっきも言ったけど、うんこ本ってしつけか科学本かどっちかなんですよ。いくつかの出版社に企画をもってってプレゼンしても、どこも「確かにこれは子供には喜ばれるけど、お母さんは絶対買わないでしょう。おもしろいんだけどこれは難しいですねえ」って、あちこちで却下されたわけ。
でも「いや、そうじゃないんだ。僕はこれまで"おてて絵本"とかで書店でのストアライブやワークショップや講演などで数多くのお母さんと接してきて、そんな中でこの『うんこ!』の企画もお試し読みでぶつけたりしてきたけど、ばっちりウケて、喜んでくれて、大切さも感じてくれるわけ。「子供と一緒に楽しみたいです!」って言ってくれたりして、こういううんこの絵本が出たら絶対買ってくれるってわかってたわけ。うんこから食育とか健康を考えることは大事だし、お父さんも啓蒙できる。だからお母さんは躊躇なく買うんだと」と力説したところ、楽しさに響いた版元の編集者が...文溪堂さんなんだけどね、出てきてくれて、じゃあ社内の企画会議にかけてみますということになったんです。
──あと、タイトルもすごいっすよね。『うんこ!』なんていう超ストレートなタイトル、よく通りましたね。
サトシン またまたヤマちゃん、いいこと聞いてくれちゃうね、コレ! 直球ストレートなうんこ本にしたかったので、企画上のタイトルはそのものズバリ「うんこ」だったんです。でも編集さんに「さすがにそれはちょっと」と言われ、しばらくタイトルはペンディングになってたのね。で、しばらくして、「編集会議でタイトル案を考えてみました」って言うわけ。何? と聞いたら、「うんこうんこ」はどうでしょう?って。
──わはは!
サトシン ちょっと、「キャンディキャンディ」じゃないんだからさ! 「プリンセスプリンセス」でも「デュランデュラン」でもないんだよこれは! こっちはうんこ絵本の代表作にしたいってのに、それじゃおマヌな感じが漂い過ぎでしょ。

──さすがプレゼン上手! だけど、よくその先の出版企画会議で通りましたね。企画会議って上司とか編集だけじゃなくて営業とかいろんな人がいるじゃないですか。さらに社のお偉いさんが首を立てに振らないと出版できませんよね。そういう人たちがよく許可したなと。
サトシン そこは担当編集さんが頑張ってくれたようです。会社の上層部は躊躇したなんてことも聞いてますが、編集サイドとして頑張ってプッシュしてくれたみたい。企画自体はおもしろがってビャーッと書いていったので、大した苦労はなかったんだ、これ。
だからね、うんこ企画を通すためのプレゼン、そこが一番たいへんだったんだな。でも出してみたら1週間で重版でしょ。ほーらね、言ったとおりでしょ! みたいな。
──それって絵本の世界では異例みたいっすよね。
サトシン そうそう。あらためて世の中には『うんこ!』のような絵本が求められていたんだなあと再認識している次第です。
で、この『うんこ!』を出したことでまた新たな展開が始まったんですよ。
(緊急うんこインタビュー後編に続く)
[インタビュー日:2010年2月2日 於:ルノアール新宿歌舞町店]
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さて、突然ですがクイズです。
我々はこのインタビューで何回「うんこ!」と叫んだでしょうか。
そして『うんこ!」を出したことで始まった新たな展開とは・・・?
■詳しくは「緊急うんこインタビュー後編」をチェキラ!
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