一筆入魂

フリーライター/編集者 山下久猛のブログ

2009
06/29
日記

インタビューという仕事

私にとって世の中で一番おもしろいと思えるもの、それは「人」です。

おもしろい人、すごい人の話を聞いて大勢の人々に伝えること、つまりインタビューが何よりも好きです。

私にとってインタビューとは聞き手と語り手の共同作業であり、真剣勝負であり、ライブセッションのようなものだと思っています。

そして、精神の鉱脈探しでもあります。


インタビュー中、こちらの質問で、この人をこの人たらしめている言葉が発せられた瞬間、まるで鉱脈を掘り当てたような喜びと興奮でジーンとなって全身にぶわっと鳥肌が立ちます。

この瞬間がたまらなく好きなのです。


この仕事を志した原点になった言葉があります。
「出版という仕事のやりがいは形のない人の精神というものを活字や本という形にして世に出せることだ」
学生の頃に、ある出版人の著作の中で見つけた一文です。

インタビューとはまさに形のない人の精神というものを活字や本という形にして世に出せる仕事です。

こんなにやりがいのある仕事はほかにないと思っています。


中でも仕事の話を聞くのが一番おもしろい。

その人のことを知りたければ、仕事について聞くのが一番早いからです。


働くことは生きること。


語り手には、「今回のインタビューで新たな発見があった」「こんなことを聞いてくれたおかげで、今、初めてこういうことに気づいた」と言われるようなインタビューを。

聞き手・書き手としては、人の魂の在りようまで描けるインタビュー、読んだ人の魂を震わせるようなインタビュー、そして読んだ人を行動に駆り立てるようなインタビューを心がけています。


I am a professional interviewer.

この先、死ぬまで、そう名乗って生きていければと思っています。

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