一筆入魂

フリーライター/編集者 山下久猛のブログ

2013
02/22
日記

【最近の仕事】『キャリアガイダンス』玄田有史さんインタビュー第2回リリース

リクルートキャリアガイダンス:希望の道標
玄田有史さんインタビュー第2回が公開されました。

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今回も
・希望について考えようと思ったら、自分の人生と向き合わざるをえない
・希望は叶えることも大事だけど、希望を紡いでいくこと自体が一番尊いことなんだということです。
・挫折がおいしいなんてとてもじゃないけど言えませんが、それでもみんな自分の人生をしっかり生きていく。変わっていける。若い人はみんなそんな力をもっているんですよ。
・だから僕は「安定」とか嫌いなんですよ。「安心」が特に嫌いですね。

などなどなど、2回目にしてエンジンもいい具合に回り始め名言連発なんですが、中でもインタビュー中にくぅ?ここはしびれる!ほんまその通り!という箇所があります。

まず1点目は「アーティスト」に関して。
以下ちょっと長いけど引用。
----引用ここから-------
「やっぱりこれからはみんな広い意味でのアーティストか芸人を目指した方がいいんじゃないかといつも言ってる。僕の中でアーティストとは何かという定義がある。それはアーティストの人に『あなたの代表作はなんですか?』って聞いたとき、『何年前に何とか賞を取ったこれです』と答える人はアーティストじゃない。僕の中でアーティストとは『それがないからまだやってるんです』という人。自分の中で創りあげたい何かがある。それをずっと探している人。
 その人が死ぬ直前に『見つかりましたかー!』と聞いても『う...ま、まだ探してるんです...』という、これがアーティスト魂だと思う。
 それってかっこいいなと。みんなアーティスト魂を持ったほうがいいと思う。サラリーマンだからできないってことはない。自分のベストの作品を探し続ける、そんな人生悪くないと思う。そうしたら多少のつまらないプライドや見栄や安定なんて捨てられる」
----引用ここまで-------

 玄田先生のこの話を聞いてですね、自分の仕事に対する思いとかを考えてみるとまさにそんな気持ちだと気付かされたわけです。
 おれなんかアーティストでもなんでもないチンピラ三流ライターでもちろんベストセラーや賞なんかからはこれからも無縁なんですが、そういえば自分の代表作なんて考えてこともないっす。

 作った記事や本やWebマガジンなどは作ったそばから忘れて、今、目の前の仕事をとにかくそのとき最高の形にしたいと思いながらやってるだけ。常に流れている。そんな感覚。単に漂流しているだけだと言えなくもないすけどね(笑)。

 で、こういう、一生かけて最高の作品を探していくという人生っていいなあと思うわけです。どこかの誰かが「人生は死ぬまでの暇つぶしだ」なんて言ってたけど、これなら絶対飽きないしね。死ぬまで。
 つらく苦しいこともあるだろうけどそれはあくまでも産みの苦しみってやつで、苦しければ苦しいほどできた時の喜びは大きいし。まさに「楽苦しい」ってやつで。

 あとこの玄田先生の話を聞いていて、2人の偉人の言葉が脳裏に浮かびました。
 ひとりはイチロー。確か2007年のNHKプロフェッショナル仕事の流儀でこう言ってた。
「自分が目指す究極の領域には生きているうちには絶対に辿りつけない。それはわかっている。でもそこを目指して進んでいく」

 ふたり目は「魂の仕事人」で取材させていただいたシルクドソレイユのバトントワラーの高橋さん。
「これまで私を突き動かしてきたのは成長したいという思い。バトンには終わりがない。自分が行き着きたいと思うところにはなかなか行き着かなくとも、そういう気持ちで歩み続けていれば成長もできるし、発展もできる」。

 この「そこにたどり着ける保証なんかゼロ、ていうかたどり着けないとわかっていても、そこを目指して進んでいく」ってすごいなあと。すごいと思いませんかマジデ。その原動力ってなんなんだろうなあと。求道者ってこういう人たちのことをいうんだなあと深く感じ入ったわけです。
 で、これって玄田先生のいう「アーティスト魂」そのものなんじゃないかと。

 イチローに関してはもうひとつ。昨年末に放送されたまたしてもNHKプロフェッショナル仕事の流儀・イチロースペシャルで、「何がイチローを挑戦の場へと駆り立てるのだろうか」という番組の問いに、イチローはこう答えたんです。
「これまでの野球人生の中でこれを得たと胸を張って言えることはまだ何もない」
 イチロー、全然変わってないなあ、求道者やなあ、アーティストやなあと。マジパネェと。

 もうひとつは「まんざらじゃない」という話。
 このインタビューで玄田さんに「先生の希望はなんですか?」と聞いた時、「人生が終わりに近づいた時、しんどかったけど悪くなかったな、まんざらじゃなかったなと言えることが希望」と答えていますよね。
 これもほんとにそう思う。おれも就活時期に最初に考えたのが、死ぬときに後悔しないためにはどうするべきか、ということ。そこを起点に就職先や生き方を考えました。

 この点でもイチローは同じ事を番組内で言っていたんですよね。
「これからイチローはどこに向かうのか?」という問いに対して、「野球選手としての死期は着実に近づいている。いよいよそのときがきたら笑って死にたい」
 そのために今やれる最大限のことをやっているってことなんでしょう。勝手なおれの解釈なんですが。

 おれも玄田さんのいう「アーティスト」として生き、笑って死にたいと強く思ったのでした。

現場からは以上です。

●玄田有史さんインタビュー第2回

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